エアギャップバックアップの最新動向について その6
皆様、こんにちは。
株式会社カチカのオフサイト&コールドバックアップ業務担当の村島です!
なんと今日から7月です。
京都では祇園祭です。
祇園祭と言えばイメージは山鉾巡行、それに次いで宵山宵々山かも知れませんが、じつは7月1ヶ月を丸々使って行われるお祭りなんですよ。
さて、関係ない話に行きましょうか。
「今日は肉の値段が高いから買うのをやめておこう」「今日は魚が安いから買っておこう」
通常は上記のような心理が働き、商品の価格が上がればその商品の需要量は減り、価格が下がれば需要は増加するものです。ところが、そうはならないことがあります。
1日に肉とジャガイモを合わせて5個食べる家庭があるとしましょう(肉は1パックを1個と数えることにします)。家族はできれば肉をより多く食べたいと思っています。それらを購入する予算は、1日あたり1400円とします。
ある日、スーパーで肉が1パック400円、ジャガイモが1個200円で売られていました。よって、肉を2パックと、ジャガイモ3個を購入しました。
(合計5個で1400円ですね)
翌日スーパーに行くと、肉が1パック400円、ジャガイモ1個250円で売られていました。よって、肉を1パックとジャガイモ4個を購入しました。
(合計5個で1400円ですね)
ジャガイモの2日目の値段は、1日目よりも値上がりしているにもかかわらず、購入個数が増えているのがわかります。
実際、アイルランドで19世紀半ばに飢饉が発生した際に、ジャガイモの値段が上昇したにもかかわらず、需要量が増加したとされています。
この矛盾は、イギリスの経済学者ロバート・ギッフェンによって発見されたもので「ギッフェン・パラドックス」と呼ばれています。また、上記におけるジャガイモのように、価格が上がった(下がった)にも関わらず、需要量が増える(減る)ような品物のことを「ギッフェン財」と言います。
というわけで、なんですが、昨日までがいろいろ書きすぎた分、バックアップについてほとんど書けなかったということです。
IPAの「情報セキュリティ対策の『はじめの一歩』」にも載せられていますので、バックアップについて今日は書いていければなと思います。もう何度も申し上げていることではありますが、データ損失がいかに大きなトラブルであるか、そこから話を進めましょう。
中小企業におけるデータ保護の重要性
現代のビジネス環境において、データは企業の最も重要な資産の一つであり、その保護は事業継続の生命線となっています。特に中小企業においては、データ損失が事業に与える影響は甚大であり、そのリスクは年々増加の一途を辿っています。
データ損失が事業に与える影響とリスク(サイバー攻撃、自然災害、人的ミス)
中小企業は、大企業とは異なる特有の課題に直面しており、これがバックアップ戦略の策定と実行を一層困難にしています。
まず、IT人材の不足が深刻です。日本商工会議所のデータによると、中小企業の約70%が人手不足に直面しており、特に情報通信・情報サービス業では77.7%もの企業が人材不足を感じています。オンプレミス環境の運用には、ある程度のIT知識とトラブル対応力が不可欠であり、専任の管理者を雇用するには相応のコストがかかります。この人材不足は、バックアップシステムの導入や日々の運用管理、トラブル発生時の対応において大きな負担となります。
次に、予算の制約も大きな課題です。オンプレミス型バックアップソリューションは、サーバーやストレージ、ソフトウェアライセンスの購入に数百万から数千万円規模の初期投資が必要となることがあり 、中小企業にとっては大きな財政的負担となります。また、導入後もハードウェアの保守・更新費用、電気代、サーバー室の維持コスト、専門人材の人件費といった継続的なランニングコストが発生します 。クラウドバックアップは初期費用を抑えられる利点がありますが、データ容量や機能によっては月額費用が高額になる可能性も考慮する必要があります 。
さらに、運用管理の複雑化も中小企業にとっての課題です。バックアップ環境が拡大するにつれて、その管理と最適化は困難になります。中小企業では、システム運用が特定の従業員に依存する「属人化」に陥りやすく、運用ドキュメントが不十分であったり、IT人材の不足やスキルギャップが運用効率を阻害する要因となることがあります 。これにより、日々の業務に追われ、バックアップの運用改善やテストに十分なリソースを割けないという悪循環に陥るケースも少なくありません。
これらの状況は、中小企業がバックアップ戦略を検討する際に、技術的な優劣だけでなく、自社の人的・財政的リソースを考慮した「導入容易性」と「運用負荷の低減」が極めて重要な選定基準となることを示唆しています。バックアップは、単なるITの問題ではなく、経営戦略の一部として位置づけ、限られたリソースの中でいかに効率的かつ継続的にデータを守るかという視点でアプローチする必要があるのです。
バックアップ戦略の基本原則
中小企業がデータ損失のリスクから事業を守り、予期せぬ事態発生時にも事業を継続するためには、明確なバックアップ戦略の策定が不可欠です。この戦略は、事業継続計画(BCP)と災害復旧計画(DRP)の枠組みの中で位置づけられるべきです。
事業継続計画(BCP)と災害復旧計画(DRP)におけるバックアップの役割
事業継続計画(BCP)とは、自然災害、サイバー攻撃、パンデミックなどの緊急事態が発生した場合に、企業が事業活動を中断させずに継続するか、または中断しても可能な限り早期に再開するための計画を指します 。BCPは、事業全体を対象とした包括的なアプローチです。一方、災害復旧計画(DRP)は、主に情報システムやデータの復旧に焦点を当てた計画であり、BCPの一部として、ITシステムの復旧を担う補完的な関係にあります。BCPの最終目的が事業継続であるのに対し、DRPはそれを技術的な側面から支える役割を果たすのです。
このBCP/DRPにおいて、データのバックアップは不可欠な対策として位置づけられます。企業にとって顧客情報、独自の技術、ノウハウなどのデータは、失ってはならない貴重な財産です 。データの破損や損失は、業務の停滞や信用の低下など、事業に大きなリスクをもたらします 。定期的なバックアップは、このような損失リスクを回避するために必須であり、特に近年増加しているランサムウェア攻撃への対策としても極めて有効です。万が一データが暗号化・破壊された場合でも、バックアップデータがあれば、そこから復旧して事業を再開することが可能となります。
BCPには「軽減」「対策」「応答」「復旧」の4つのフェーズが存在します。バックアップは、災害やトラブルが発生する前に備える「対策」フェーズにおいて中心的な役割を担い、実際に被害が発生した後の「復旧」フェーズでその真価を発揮します。バックアップとBCP/DRPは密接に連携しており、バックアップが単なるデータのコピーではなく、事業継続を担保する戦略的な投資として位置づけられるべきです。経営層がBCP/DRPの重要性を理解し、適切な目標を設定することが、費用対効果の高いバックアップ戦略の基盤となるのです。
目標復旧時間(RTO)と目標復旧時点(RPO)の設定と考慮点
BCP/DRPを具体的に策定する上で、目標復旧時間(RTO)と目標復旧時点(RPO)という二つの重要な指標を明確に設定することが不可欠です。
RTO(Recovery Time Objective:目標復旧時間)は、災害やトラブルによって事業が停止した場合に「いつまでに業務を復旧させるか」を示す目標時間です。これは秒、分、時間、週間、月、年といった時間単位で設定されるのが一般的です。RTOを短く設定するほど、迅速な復旧を可能にするための人的リソースやITインフラへの投資が必要となり、それに伴いコストが増大する傾向にあります。
RPO(Recovery Point Objective:目標復旧時点)は、システムからデータが失われた場合に「どの時点までデータを復元させるか」を示す目標値です。RPOがゼロに近いほど、データの損失を最小限に抑えるために頻繁なバックアップが必要となり、ストレージコストが増加します。RPOの設定は、バックアップの頻度や方法を決定する上で極めて重要な要素となります。
これらの主要指標に加えて、RLO(Recovery Level Objective:目標復旧レベル)という指標も考慮されることがあります。これは、事業中断時に「どの程度まで業務を復旧させるか」を示す目標値で、生産能力、品質レベル、対応可能なユーザー数などで定義されます 。また、事業が中断した場合に経営陣が最大限許容できる業務中断の最長時間としてMTPD(Maximum Tolerable Period of Disruption:最大許容停止時間)が定義され、RTOは必ずこのMTPDより短く設定される必要があります。
これらの指標は、単に過去の経験則に頼って設定するべきではありません。事業への影響度を評価するビジネスインパクト分析(BIA)に基づいて、客観的に設定することが重要です 。中小企業が限られたリソースの中で、すべての業務に厳格なRTO/RPOを課すことは非現実的です。そのため、BIAを通じて中核事業を特定し、優先順位付けを行うことが極めて重要です。代替手段で一定期間対応できる業務は目標を緩やかに設定し、本当に重要な中核業務の復旧にリソースを集中させることで、効率的かつ費用対効果の高い計画を策定することが可能となります 。
データ保護の鉄則:「3-2-1ルール」の徹底
もう何回出てくるやらというこの言葉ですが、強調してしすぎることはないと思うので書かせてください。データ保護の基本原則として、世界的に広く推奨されているのが「3-2-1ルール」です 。このルールは、多様な脅威からデータを守るための多層防御戦略の基盤を形成します。
3つのコピー(3 Copies): オリジナルデータに加えて、最低2つのバックアップコピーを作成します 。これにより、1つのコピーがアクセス不能になったり破損したりした場合でも、残りのコピーからデータを復元できる確率が大幅に高まります 。ランサムウェア攻撃者がバックアップシステムも標的にするケースが増えているため、複数のコピーの存在は極めて重要です。
2種類の異なるメディア(2 Different Media Types) :データを2種類以上の異なるメディアに保存します 。例えば、オンプレミスのNASとクラウドストレージ、または外付けHDDとテープバックアップなどです 。これにより、特定のメディアタイプに影響を与える障害や脆弱性(例:HDDの経年劣化による同時故障)からデータを保護し、冗長性を確保できます 。
1つのオフサイト保管(1 Off-site Copy): 少なくとも1つのバックアップを物理的に離れた場所(オフサイト)に保管します 。これは、火災や洪水、地震などの自然災害によってオフィスが被災した場合だけでなく、社内ネットワークを標的としたサイバー攻撃(例:ランサムウェアによる社内システム全体の暗号化)からもデータを守るために決定的に重要です 。クラウドストレージは、中小企業にとって手軽かつ効果的なオフサイトバックアップ手段として広く利用されています。特にランサムウェア対策においては、オンラインに常時接続されたバックアップが本体システムと同時に暗号化される危険性があるため、物理的に分離されたオフラインバックアップ(エアギャップ)が「最後の防衛線」として不可欠です 。また、一度書き込まれたデータを一定期間変更や削除できないようにする「イミュータブルストレージ」の活用も、改ざんリスクを防ぎながら信頼性の高いバックアップを実現し、事業継続性を確保する上で有効です。
クラウド技術の進化とサイバー脅威の高度化は「3-2-1ルール」の実践をより容易かつ必要不可欠なものにしています。特に、オフサイトコピーとしてのクラウドの活用は、中小企業が手軽に堅牢なバックアップ体制を構築できる強力な手段となっています。このルールは単なる技術的ガイドラインに留まらず、現代の多様な脅威に対する多層防御戦略の基盤を形成し、中小企業が限られたリソースでも効果的かつ包括的なデータ保護を実現するための指針となります。
バックアップの種類と適用シナリオ
バックアップには様々な種類があり、それぞれ特性が異なります。企業のデータ量、変更頻度、RTO/RPOの要件、利用可能なストレージ容量、予算などを考慮して、最適な方法を選択する必要があります。
フルバックアップ、増分バックアップ、差分バックアップ、永久増分バックアップの比較
表にしてみました。

(クリックで拡大)
図にするとこんな感じになりますね。

画像はNETWORLD様より拝借・以降図に関しては同様
https://www.networld.co.jp/solution/learn_first/backup/1st/01_basis/05_type/





世代管理とバージョン管理の重要性
バックアップは単にデータをコピーするだけでなく、過去の特定の時点にデータを復元できる「世代管理」が極めて重要です。世代管理とは、最新のデータだけでなく、過去の複数時点のデータを保存するバックアップ方法を指します。これにより、機器の故障、システム障害、サイバー攻撃、災害などが発生した場合に、特定の過去の時点にデータを復元することが可能になります。
世代管理の最大のメリットは、データ破損が数日後に判明するようなランサムウェア感染の場合でも、感染前のクリーンな状態に復元できる柔軟性を提供する点です。例えば、月曜日にランサムウェアに感染し、金曜日にその事実が判明した場合、最新のバックアップだけでは感染後のデータしか残っていない可能性があります。しかし、世代管理を行っていれば、感染前の水曜日のデータなど、より古い時点のクリーンな状態に復元することが可能になります。
推奨される世代数としては、最低限のデータ保存であれば「日次3世代」(過去3日分のデータ)が推奨されます。これにより、週末に問題が発生し月曜日に発見された場合でも、金曜日の状態に復元できます。より包括的な対策としては「日次3世代+週次4世代」が推奨されます 。この組み合わせにより、最新の3日間のバックアップに加え、過去4週間分のバックアップが保持され、約1ヶ月間の復元制御が可能となり、発見が遅れた問題にも対応しやすくなります。
クラウドバックアップサービスでは、ファイルが変更されるたびにその履歴を保存する「バージョン管理」機能が提供されていることが多く、これも世代管理と同様に、誤操作やサイバー攻撃からの復旧に役立ちます。イミュータブルストレージと組み合わせることで、指定期間内のデータの削除や変更が不可能となり、ランサムウェア攻撃からデータを保護する効果も期待できます。
バックアップソリューションの選択肢
中小企業がバックアップ戦略を構築する際、オンプレミス、クラウド、ハイブリッドという3つの主要な選択肢があります。それぞれにメリットとデメリットが存在し、自社のリソース、予算、セキュリティ要件、事業継続目標に応じて最適なものを選択する必要があります。
オンプレミスバックアップ
オンプレミスバックアップとは、サーバーやストレージなどの情報システムを自社内に設置し、自社で管理・運用する形態を指します。
●メリット:
●高い制御性とカスタマイズ性:システムの構築、運用、メンテナンスを一貫して自社で行うため、既存の自社システムや業務フローとの連携が容易であり、ネットワーク環境やセキュリティレベルを自由に構築できます 。機密性の高い情報を扱う場合に特に適しています。
●長期的なコスト安定性:初期費用は高額ですが、一度導入し安定運用できれば、月額料金が発生しないため、長期的に見れば運用コストを抑えられる可能性があります。
●デメリット:
●高額な初期投資と導入期間:サーバー、ストレージ、ソフトウェアライセンスの購入費用に加え、設置費用、ネットワーク構築費用、環境整備費用など、初期投資が非常に高額になります。基幹システムをオンプレミスで構築する場合、最低でも100万円以上、大規模なシステムでは数千万円規模の費用がかかることもあります 。導入までに数ヶ月から1年以上かかる場合もあります 。
●運用・メンテナンス負担:システムのアップデート、メンテナンス、トラブル対応などを全て自社リソースで対応する必要があり、専門的なIT知識と人的リソースが不可欠です。専任の管理者を雇用するコストや、ハードウェアの保守・更新費用、電気代、サーバー室のコストも継続的に発生します。
●災害時の脆弱性:サーバーが社内に設置されているため、災害やシステム障害が発生した際に、サーバーが故障して重要なデータが破損したり、失われたりするリスクがあります 。物理的な盗難のリスクもゼロではありません。
中小企業がオンプレミスバックアップを選択する際には、IT人材不足と予算制約が大きな障壁となることが多く、導入・運用コストが大きな負担となる可能性があります。
クラウドバックアップ
クラウドバックアップとは、インターネットを通じてクラウドサービスプロバイダーが提供するオンラインストレージにデータをバックアップする形態です。
● メリット:
●低い初期コストと運用負担の軽減:サーバーなどの物理的な機器購入が不要なため、初期投資を大幅に抑えられます。運用・メンテナンスはクラウドベンダーが行うため、自社での専門知識や人的リソースが少なくても導入・運用が可能です。
●リモートワークへの対応:インターネット接続があればどこからでもデータにアクセスできるため、リモートワーク環境の構築や災害時の事業継続に貢献します。
●災害対策とデータ分散:クラウドサービス提供者は通常、複数のデータセンターにデータを分散して定期的にバックアップを行うため、地域的な災害のリスクを分散し、データ消失のリスクを大幅に低減できます。
●ランサムウェア対策:内部ネットワークから物理的に隔離された場所にデータを保存するため、ランサムウェア攻撃による同時暗号化のリスクを軽減できます 。AIベースの「Active Protection」など、マルウェアを検知・ブロック・復元する機能を提供するサービスもあります 。
●柔軟な拡張性:必要に応じてストレージ容量を容易に増減できるため、ビジネスの成長やデータ量の変化に迅速に対応できます。
●デメリット:
●ネットワーク依存性:インターネット接続が必須であるため、大規模な停電やネットワーク障害が発生した場合、データへのアクセスが困難になる可能性があります。
●大容量データ転送の時間:初回フルバックアップや大規模なリストアの場合、データ転送に時間がかかることがあります 。
●セキュリティのベンダー依存:データの管理を外部のクラウドサービスプロバイダーに委ねるため、セキュリティはベンダーの対策に依存します 。不十分なサービスを選択した場合、情報漏えいのリスクが生じる可能性があります 。
●データ重複によるコスト増:ほとんどのサービスが容量に応じた従量課金制であるため、データ重複を適切に管理しないとコストが増加する可能性があります 。
中小企業向けのクラウドバックアップサービスの月額費用は、200GBで2,200円から、1TBで月額1万円前後が一般的です 。使えるクラウドバックアップ、AOSBOX Business Pro、USEN クラウドバックアップ、Box、Dropbox、Google Drive、OneDriveなどが主要なサービスとして挙げられます 。実際に、広島県庁がBoxをBCP対策に活用し、緊急時だけでなく在宅勤務やファイル共有の効率化を実現した事例もあります 。
ハイブリッドバックアップ
●メリット:
●最適なコスト構造:頻繁にアクセスする重要なデータや通信はオンプレミスに置き、処理負荷が高いものや繁忙期で一時的にリソースを増加させたい処理をクラウドで補うことで、コストを最適化できます
●データセキュリティとコンプライアンスの強化:物理的な災害とサイバー脅威の両方に対して多層的な保護を提供します。コンプライアンス上、データを社外に出せない理由がある場合はオンプレミスに重要データを保持しつつ、クラウドの地理的分散のメリットも享受できます 。
●事業継続と災害復旧の改善:オンプレミスとクラウド間で同期されたコピーを維持することで、従来のオフサイトバックアップ手法と比較して復旧時間を大幅に短縮できます。災害発生時に、バックアップされたシステムをクラウド上で一時的に再起動できる機能を提供するプラットフォームもあります 。
●スケーラビリティと柔軟性:データ量の増加にハードウェア調達サイクルを経ることなく対応でき、クラウドストレージの割り当てをシームレスに拡張できます。
●ワークロードに最適化されたパフォーマンス:レイテンシに敏感なアプリケーションはローカルバックアップリソースを、時間的制約が少ないシステムはクラウドの経済性を活用するなど、ワークロード要件に合わせて保護方法を調整できます。
●デメリット
●実装の複雑性:複数のテクノロジー、ネットワーク環境、セキュリティフレームワークを統合する必要があり、データ移動ポリシーの設定や一貫した暗号化の確保、信頼性の高い接続の確立など、初期の複雑性が伴います。
●統合ポイントにおけるセキュリティの考慮:オンプレミスとクラウド環境間の接続は、適切に設計・監視されていない場合、潜在的なセキュリティリスクとなり得ます。転送中のデータ暗号化やアクセス制御の同期が必要です。
●スキル・人材要件:従来のバックアップシステム、クラウドプラットフォーム、セキュリティ、コンプライアンスに関する専門知識を持つ人材が必要となり、スキルギャップに直面する可能性があります。
●コンプライアンスとガバナンスの複雑性:データ主権、セキュリティ管理の検証、保護対策の文書化など、ガバナンス上の課題が伴います。
●環境をまたいだコスト管理:オンプレミスとクラウドの両方でコストが発生するため、コスト管理が複雑になる可能性があります 。
ハイブリッドバックアップは、規制産業、変動するワークロードを持つ組織、レガシーと最新アプリケーションが混在する環境、地理的に分散した組織、迅速な災害復旧を優先する企業などに特に適しています。しかし、中小企業においては、オンプレミスとクラウドのデータ連携や使い分けの難しさ、オンプレミス管理の人材不足が導入の障壁となる場合がある点に留意が必要です。
中小企業がバックアップソリューションを選択する際、IT人材不足や予算制約といったリソースの課題から、オンプレミス型バックアップは導入のハードルが高い傾向にあります。一方で、クラウドやハイブリッド型バックアップは、初期費用を抑え、運用管理をベンダーに任せられるため、これらの課題を解決する現実的な手段となります。特にクラウドサービスが提供する「自動化」と「マネージドサービス」は、中小企業のニーズに合致し、バックアップ戦略の主流になりつつあります。中小企業は、単に「データを守る」だけでなく「限られたリソースでいかに効率的かつ継続的にデータを守るか」という視点でバックアップ戦略を構築する必要があるのです。
バックアップ運用の最適化と効率化
バックアップシステムを導入するだけでなく、その運用をいかに効率的かつ確実に実施するかが、中小企業におけるデータ保護の成否を分けます。限られたリソースの中で最大限の効果を得るためには、自動化、監視、レポート、そして定期的なテストが不可欠です。
今日はこのくらいにさせてください
自分で書いた文章ながら、結構長いことに気がつきました。上までで約半分っていう感じです。次回は次回で「バックアップの自動化」とか「法規制とコンプライアンスへの対応」とか「費用対効果の評価と導入のポイント」とか「まとめと推奨戦略」とか、そういった話になると思います。
この文章でも参照した資料がクラウドとオンプレミスについて専ら書かれていたので、どうしてもクラウドとオンプレミスの話に偏りがちになってしまいました。皆様お気づきのとおりクラウドとオンプレミスと、あとは実際に操作している現状「生きている」状態のデータをひとつと数えるならば、一応3-2-1ルールに則った運用ができていると言えなくもないわけですが、オフサイトはどこにあるの?という疑問が発生してくると思います。クラウドをオフサイトと見做すこともできるのでしょうが、クラウドにもいろいろと問題があります。何より通信インフラがダウンしたら使えないというのは痛いでしょう。
そこでオンプレミス以外に弊社のご利用をお勧めしたいわけです。そうすれば、性質の違う3種類のバックアップを持つことができます。オンプレミスバックアップには、高い制御性とカスタマイズ性、長期的なコスト安定性といったメリットがあることも確かですが、高額な初期投資と導入期間、運用・メンテナンス負担、災害時の脆弱性といった欠点もあることは今回のこの文章で明らかに致しました。
しかし、それらのデメリットは、弊社をご利用いただくことでかなり解決できます。弊社は言ってみれば御社のサーバールームの代理をする企業です。サーバールームは弊社にもうできておりますので、弊社にお任せいただければと考えております。そしてまた、弊社をご利用いただくことは「災害時の脆弱性」に対するほぼ完璧な対策となり得ると考えております。何しろ、弊社は御社の所在地から離れていることに意味があるというタイプの企業です。ひとつの災害で療法が致命的なダメージを受けることはまず考えられません。
またある面では、これも簡単に申し上げますと、弊社は遠隔地データセンターの請負会社でございます。バックアップの3-2-1ルールを実現するためにも、是非ご利用をご検討ください。
ということで終わろうと思ったのですが、これは皆様に取って有益な情報だと思いますので、ご存じの方も多いでしょうが載せておきます。中小企業向けサイバーセキュリティ支援サービス比較です。

情報セキュリティ関連で何らか困ったことがあった場合は、これらの組織に連絡を取ってどのようにすればよいか聞くことで、解決に向かうこともあるかと思います。
過去最高に長くなってもやっぱりやります
というわけでAIのお手並み拝見シリーズですが、前回はこんな絵を描いてもらったのでした。

今回お願いしたのは「太田道灌の絵を描いて?」でした。Wikipediaに画像があったのですが…

(Wikipediaより)
室町時代に関東地方で活躍した武将で、江戸城(現在の皇居)を築城し、学問の方面でも優秀だったとされている人ですね。
今回、割といい線行ってませんか?Geminiさんは武将が好きなんでしょうか。
さて、では次のリクエストに行ってみましょう。

今回も題材がちょっとマニアックなことは否定できませんが、どうぞ想像してみてください。
では、また明日お目にかかりましょう。
今後ともよろしくお願いいたします。
なお、弊社の業務をご紹介するちゃんとしたWebサイトは現在鋭意作成作業中です。今しばらくお待ちください。
目次
クラウドストレージと遠隔地バックアップの相互補完性
クラウドストレージのデータ消失に関する責任の所在
ディザスタリカバリ手順をあらかじめ決めておくべき理由
弊社でお取り扱いしておりますデータ・OSにつきまして
クラウドストレージのメリット・デメリット
Windowsからの乗り換え先になるか? Linux MintとChrome OS Flex
バックアップの方法 オフライン・オンラインバックアップとは?
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その1
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その2
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その3
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その4
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その5
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その6
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その7
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その8
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その9
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! ラスト
内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)を見ていきましょう!
内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)を見ていきましょう!その2
内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)を見ていきましょう!その3
内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)を見ていきましょう!その4
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その1
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その2
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その3
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その4
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その5
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その6
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その7
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その8
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その9
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その10
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その11
─事件を解決せよ─ CASE2:Webサイトのデータが消えた Part 1
─事件を解決せよ─ CASE2:Webサイトのデータが消えた Part 2
今日はバックアップに関する最近の話題をつらつら語りたいと思います
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その12
─事件を解決せよ─ CASE3:火事でオフィスが焼失 Part 1
─事件を解決せよ─ CASE3:火事でオフィスが焼失 Part 2
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その13(最終回)
今日はバックアップに関する最近の話題をつらつら語りたいと思います その2
オフサイトバックアップに関する最近の話題をつらつら語りたいと思います
バックアップがきちんとしていれば起きていなかった情報事故 その1
バックアップがきちんとしていれば起きていなかった情報事故 その2
中小企業のための簡単・安価なデータバックアップ戦略 その10
大企業における物理的媒体による遠隔地バックアップの重要性 その1
大企業における物理的媒体による遠隔地バックアップの重要性 その2
大企業における物理的媒体による遠隔地バックアップの重要性 その3
