日用使いのHDDが壊れるとき
みなさん、こんにちは!
株式会社カチカのリモート&コールドバックアップ業務担当の村島です!
今日は「ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!」シリーズの続きをやろうと思っていたのですが、せっかく昨日何にもないときにストレージが飛んだ話をやりましたので、予定を変更してその話について語らせていただこうかなと思いました。
ローカルのドライブが飛ぶというのは、かなり小さいですがやっぱりディザスターですよね。
というわけで、今日もレッツスタディセキュリティ!なのです。
HDDとSSDについて
以前にも述べましたが、私はPCというものが「変わり者のためのおもちゃ」扱いだった8ビット時代を除けば、本格的に触り始めたのはWindows95の時代からということになります。
そのころはSSDなんてものはなく、みんな当たり前のようにHDDを使っていました。そのHDDの性能が低かったこともあり、PC全体にとって速度を落とすボトルネックになっていました。
当時まだ素人同然だった私は、会社の上司から「HDDも全部メモリで作られるようになればPCってかなり速くなるんだろうけどねえ…」みたいな話をされてそんなもんかと思っていたんですが、それゆえにSSDが世に出たときには興奮したものです。
そのころはまだSSDって容量の割に高かったものですが、やっぱりみんなが使いたがるものっていうのは急速に普及し高性能化してさらに安くなるものですね。HDDの時代なんてあっという間に終わるんじゃないかと思っていました。
HDDの意外な粘り
ところが、いまに至るまでHDDというものはなくなっていません。これ、最大の要因はHDDも容量がどんどん大きくなっていったことだと思うんですよ。

これは価格.comからの引用なんですが、容量はとうとう22TBまで届きました。一方でSSDを見てみましょうか。

ここまで書いてきて意外にもSSDの方が容量が多いことに驚かされたんですが、SSDの方が大きいんですねえ。
ただ、これ上位3つぐらいはPCI-express接続のSSDなんです。このタイプのSSDはアクセスが大変速いんですが、ご覧のとおり大変高価です。
このタイプのSSDがなぜこんなに容量が必要かというと、私の個人的PCと比較するとよくわかります。私は起動ドライブのみSSDにして、データはHDDに保存しています。
しかし、システムもデータも大変速く読み書きができなければ困るPCの使い方があるんです。あっさり言うと、それはゲームです。ですのでこういうとんでもなく高いSSDはトッププロゲーマーが使うんでしょうね。さらに言うと、PCI-express接続のSSDはマザーボードによっては対応していなかったりします。
というわけで、容量あたり単価を比較してみましょうか。

↑こちらがHDDで

↑こちらがSSDです。なんで単位を揃えてくれないかと思うんですが、ざっとしたところHDDの方が3割ほど安いですかね。
だからHDDはいまだに生き残っているんだと思います。
その他、SSDの欠点
上記のとおり、現実的な金額で考える限りSSDの方が容量が少ないです。また、故障時にデータ復旧が難しい場合があります。
ですが、まあSSDもどんどん進歩していますので、SSDの欠点はどんどん克服されていくんだろうと思います。
その他、HDDの欠点
今回書きたいのがHDDの欠点なんですが、まず速度の問題ですね。Windows95の時代から(あるいは、もっともっと昔から)HDDにおけるデータを読み書きする際に物理的な動作が必要なため、SSDに比べて速度が遅いです。
また、これも昔から完全には克服できていないんですが、精密な部品で構成されているため、衝撃に弱いです。落下や振動によって故障する可能性があります。
HDDには物理的に動く部分があるということは動作音があります。消費電力も大きいです。発熱もあります。仕組み的に断片化が避けられず、定期的なデフラグ作業が必要です。SSDより重いので持ち歩くタイプのデバイスには不向きです。
HDD最大の欠点(だと思います)について
HDDには、物理的な寿命があります。だいたい数年ですね。使用状況によって異なりますが、一般的に数年程度で故障する可能性があります。SSDにも寿命はもちろんあるんですが、SSDの場合読み書きの回数で決まってくる感じですが、一般的な使用で回数上限に達することはまずありません。
そしてですね。HDDが寿命に近づいてくる場合、いろんな動作不良を起こすんですが、何を起こすかわからないってところが困るんですよね。
起動がやたらに遅くなる
「カチカチ」「カラカラ」といった異音が聞こえる
異音が頻繁に聞こえるようになったり、音が大きくなったりする
パソコンの起動やファイルの読み書きに時間がかかる
フリーズしたり、動作が不安定になったりする
ファイルやフォルダが開けなくなることがある
データが破損したり、消えたりすることがある
ブルースクリーンが表示されるなど、OSが正直に動作しなくなる
HDDの空き容量が急に減ることがある
チェックディスクを実行すると、エラーが頻繁に表示される
パソコンの動作が全体的に遅くなる
問題のドライブ以外の読み書きが遅くなることがある
これらの動作不良はまだわかりやすい方で、本当になにが起こるのがわからないのがHDDの劣化というものなんです。
ですので、あまり不都合を感じるレベルではなくてもコンピュータの動きがどことなくおかしいなあ、と思ったときにはHDDの劣化を考えてみるべきかも知れませんね。特に、他に原因になるようなことがないときには。
ディスクの状態を見るのによく使われるCrystal Disk Infoというフリーソフトがあります。

(画像はDOSPARAサイトより)
しかしこれ、経験上ですが、あんまり当てにならないんですよ。問題ないと表示されていたHDDがいきなり頓死したり。
なお余談なんですが、このCrystal Disk Infoってこんなバージョンもあるんですね。



個人的になんですが、外国の人が「日本の戦艦を調べたいのに、ネットでどう検索しても可愛い女の子しか出て来ない!」と嘆いているのも見たことがありますし、有名な京都橘高校の吹奏楽部によるマーチングバンドを見て「日本人はマーチングバンドですら可愛くしなきゃ気がすまんのか」と言っている人も見たことがあります。
↑京都橘高校によるマーチングバンド動画です。
いまや外国人が思い描く「日本人」とはサムライ・ニンジャ・リキシ・ゲイシャと並んで「可愛い女の子」なのかも知れませんね。
閑話休題。
というわけで、あくまでもCrystal Disk Infoも参考程度にしかならないんですね。
なので、私のお勧めは、HDDは(できればSSDも)同容量のものを2つずつ用意して、メインとして使う用と、バックアップにする用として使い分けるのがいいのではないかと思います。
RAIDというのはどうなのか?
RAIDというのをお聞きになったこともあるのではないかと思います。ザックリ言うと、複数のHDDをひとつのドライブとして見えるように構成して、ひとつのHDDが故障しても、データが損傷しないようにするものです。
RAIDって結構いろいろ種類があるんですが、よく使われるのはRAID 0、RAID 1、RAID 5、RAID 6の4タイプになります。
RAID 0
これはデータを一定の単位ごとに分割し、複数のHDDに分散して保存することで、アクセス速度を速くすることです。残念ながら、データの損失について備えるものではありません。
RAID 1
これは同じデータを複製して、ふたつのディスクに書き込む方式で「ミラーリング」とも呼ばれています。どちらかのHDDが故障したとしても、全てのファイルが残る信頼性の高さがメリットです。
ただ、やはりふたつ分の容量コストがかかってしまうという欠点はあります。
RAID 5
これは、HDD1台分の「パリティ」と呼ばれるデータを常に付加して保存しておくことで、HDD1台が故障したときにでも、そこで失われた分のデータをパリティから生成することのできる方式です。
パリティは、HDDに障害が発生したあとにデータを復元するために使われる符号で、RAIDにデータを書き込む際に自動的に生成されます。
残っているデータとパリティから、データを復旧できるものです。
1台のHDDが壊れた状態でも稼働が可能ですので、故障への耐性は高まります。その一方、パリティを演算する際、CPUに負荷がかかるというデメリットもあります。
RAID 6
これは基本的にはRAID5と同じです。ただ、パリティを2重に生成し、異なるディスクに記録することによって、RAID5より障害耐性を向上させています。
RAID5では2台のHDDに障害が発生すると回復不可能ですが、RAID6では残りのデータから完全な状態のデータが生成できます。
安全性は高いですが、パリティの量も増えるためリソースが持って行かれますし、書込性能や容量効率の面ではRAID5より劣ります。
実は他にもいろいろRAID技術はあるのですが、これ以上のものは必要ないと思います。
個人的に使っているPCであれば、RAID1で十分なんではないかなというのが私の感覚です。
RAIDって必要?
RAIDの話をした直後にこんなことを言うのも変かも知れませんが、個人的なPCのレベルでRAIDを構成する必要ってあるのかな?というのが私の意見です。
RAID1を使うとして、これも似たようなことを何回も申し上げてはおりますが、間違って消しちゃったり改変しちゃったりしたデータはもうひとつの方でもやっぱり消されちゃったり改変されちゃったりしてるわけじゃないですか。安全性的にどうなのかな~、と。
HDDやSSDをふたつずつ用意できるのであれば、定期的に、例えば1ヶ月に1回ずつとかそんな感じで、複製を作った方がいいのではないかと思います。少なくとも、私はそうしています。
同じ内容のHDDを作る方法ってふたつありまして、ひとつはクローンといって要するにHDDの隅から隅まで全く同じものを作るという方法と、ふたつのHDDの中身をファイル1個1個の単位で比較して「あ、このファイルはオリジナルから消えている。じゃあコピーからも消しておこう。このファイルはオリジナルに新しくできている。じゃあこのファイルはコピーのドライブにコピーしておこう」という、人間がやるような作業を自動的に行うソフトを使う方法があります。
それぞれにいろんなソフトが出ていますので探してみて下さい。ステマだと思われるのはいやですのでリンクは張りません。
つまりはバックアップということ
というわけで、以上が私の結論なんですが、これって要するにバックアップをやって下さいってことです。いつも言ってることと同じことを言っているに過ぎません。
個人レベルでもバックアップを取ることを、私はやはり推奨したいと思うわけです。
PCの性能はどんどん向上していってますので、扱うデータも当然増えていることと思います。
大事なものだと思いますので、ぜひ守る方向もきっちりと普段から考えておいてください。
ちなみにですが…
弊社では動作不良に陥ったHDD・SSD・USBメモリ・SDカード・光ディスクなどからデータの復旧を行うという業務も承っております。
メディアの種類にもよりますが、全てのデータは無理でも一部のデータは救出できる可能性があります。
諦める前に、1回ご相談ください。
よろしくお願いいたします。
目次
クラウドストレージと遠隔地バックアップの相互補完性
クラウドストレージのデータ消失に関する責任の所在
ディザスタリカバリ手順をあらかじめ決めておくべき理由
弊社でお取り扱いしておりますデータ・OSにつきまして
クラウドストレージのメリット・デメリット
Windowsからの乗り換え先になるか? Linux MintとChrome OS Flex
バックアップの方法 オフライン・オンラインバックアップとは?
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その1
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その2
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その3
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その4
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その5
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その6
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その7
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その8
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その9
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! ラスト
内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)を見ていきましょう!
内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)を見ていきましょう!その2
内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)を見ていきましょう!その3
内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)を見ていきましょう!その4
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その1
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その2
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その3
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その4
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その5
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その6
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その7
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その8
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その9
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その10
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その11
─事件を解決せよ─ CASE2:Webサイトのデータが消えた Part 1
─事件を解決せよ─ CASE2:Webサイトのデータが消えた Part 2
今日はバックアップに関する最近の話題をつらつら語りたいと思います
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その12
─事件を解決せよ─ CASE3:火事でオフィスが焼失 Part 1
─事件を解決せよ─ CASE3:火事でオフィスが焼失 Part 2
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その13(最終回)
今日はバックアップに関する最近の話題をつらつら語りたいと思います その2
オフサイトバックアップに関する最近の話題をつらつら語りたいと思います
バックアップがきちんとしていれば起きていなかった情報事故 その1
バックアップがきちんとしていれば起きていなかった情報事故 その2
中小企業のための簡単・安価なデータバックアップ戦略 その10
大企業における物理的媒体による遠隔地バックアップの重要性 その1
大企業における物理的媒体による遠隔地バックアップの重要性 その2
大企業における物理的媒体による遠隔地バックアップの重要性 その3
